ブランディングは、消費者が商品やサービスを選ぶ際の”シード権”のようなものです。
「〇〇といえばこの商品」「△△ならこの商品」など、特定のジャンルでずば抜けた存在感があるかが、ブランディングの成果となります。
そのため、「商品ができたので、ブランディング終了。」というわけにはいきません。
ブランドの価値を決めるのは消費者です。「商品コンセプト」や「ポジショニング」から始まり、「プロモーション」を経て、「ユーザーの評価」を抽出し改善し続けることが重要になります。
ステップ1≫≫準備業務フェーズ
①商品やサービスが、『誰のどのニーズに、どのように答え、どのようなメリットを提供できるのか?』を明確にすることから始めます。
「誰のどのニーズ」に焦点を絞るかで、ブランディングの成果は大きく変わります。
SEM(検索キーワード)にも大きく影響を与え、各プロモーションの成果にも直結するので、より洗練されたターゲティングが重要になります。
「結果を出すセグメント&ターゲティング」の中で具体的に紹介しているので、参考にされてください。
②ブランドストーリーの核となる『なぜこの商品やサービスが誕生したのか』を明確かつ魅力的に説明できるようにします。
「なぜ」を示すことで成功を収めた企業として有名なのがアップル社です。サイモン・シネック氏が、TEDの中で語っている動画も有名ですが(動画はこちら➡)「WHY(なぜ)」から始まり「HOW(手法)」「WHAT(していること)」と続きます。
ユーザーの心をつかむには「なぜ=信念」をしっかり伝えることが重要です。
商品のブランディングの際にも『なぜこの商品やサービスが誕生したのか』を明確かつ魅力的に説明できるようにし、ユーザーの心に訴えかけられるようにしていきましょう。
③ブランドストーリーの抽出を行います。抽出のポイントは、ニーズとシーズのつながりを明確にすることです。
こちらの詳細は、「ブランドストーリー」の中で具体的にお伝えしてまいります。
ステップ2≫≫価値極大フェーズ
価値極大フェーズでは、8方向の価値創造項目があります。
「逸話」「情景」「提案」「証明」「応接」「仲間」「共創」「社会」
商品を通して、感情に振れる価値グループ➢「逸話」「情景」
商品を通して思考に入っていく価値グループ➢「提案」「証明」
人を通して感情に触れる価値グループ➢「応接」「仲間」
人を通じて思考に入っていく価値グループ➢「共創」「社会」
この8方向は、2つのアプローチグループにも分かれます。
感性的アプローチ➢「逸話」「情景」「応接」「仲間」
理性的アプローチ➢「提案」「証明」「共創」「社会」
次に、「どのような手順で、この8つの方向の価値創造を行うのか?」ですが、まずは、「コンテンツ」から始まり、次に「リレーション」とうステップになります。
➢コンテンツ提供価値の創出 「逸話」「情景」「応接」「仲間」
①人に語りたくなるエピソードで価値を創る
②「らしさ」を具体化して、価値を創る
③知って得する知恵で価値を創る
④客観的な事実で価値を創る
商品やサービスによって、どの価値を重視するかは変わってきますが、まずはこの4つを「シーズ」「ニーズ」の両面から創り出していくことから始めていきましょう。
➢リレーション提供価値の創出 「提案」「証明」「共創」「社会」
①もてなしを具体化して価値を創る
②気心の知れた場づくりで価値を創る
③お互いのリクエストに応え価値を創る
④世間に関わりあうことで価値を創る
リレーションの4項目は、「人」とのつながりから価値を創り出すステップになります。企業側からユーザーに接触することもあるでしょうし、ユーザーから、いろいろな意見や要望が届くこともあるかもしれません。
リレーション提供価値の創出ステップでは、どうしても時間がかかってしまいます。スピードを求められるWebマーケティングでは難しいステップともいえます。ただ、このステップをしっかり踏むことで、ユーザーと確固たる絆を創造できます。
既存顧客を大切に想い、改善をし続けるという姿勢が「愛されるブランド」への道筋となります。
ステップ3≫≫価値波及フェーズ
ステップ1とステップ2をしっかり踏むことが出きれが、このステップ3の価値波及フェーズは、自動的に進行します。
ステップ1とステップ2を通して、「ユーザーに愛されるブランド」を創ることができれば、口コミ等で、勝手に価値は人々へ波及していきます。
大切なのは、その価値の波及が自然に起こるまで、ステップ1とステップ2を根気強く続けていくことです。
そして、自然に価値が波及し始めると、メディアも振り向いてくれ、さらに価値の波及が広がります。
「ブランディングの成功は、1日にしてならず」です。
ただ、一度ブランディングに成功すれば、「飽き」が来ない限り、成果は出続けます。
是非ブランディングの1・2ステップをクリアし、価値の自然波及を実現させてください。
以上、4ステップのうち、大きく分けて「ブランディング背景」と「価値創造とアプローチ」ですべきことが異なってくるので、詳細は次の記事で紹介していきたいと思います。